2010年8月8日日曜日

韓国

近くて遠い韓国、とは一昔前の話。
今や韓国は近くて近い国である。

飛行機で2時間。国内旅行より安く早く行ける外国。

同じ顔を持つが、全く文化の違う異国。

今回は友人のバンドに同行したのだが

当たりの店が多かった。

韓国庶民の神髄を見た気がする。




まずは着いたばかりに食べた牛テールスープ定食。

これは美味い。

とても上品で洗練されているお味。

骨付きの牛テール、長ネギ、春雨、卵、

朝鮮人参、なつめが入っていて、

韓国特有の薬味が仄かに利いた

透き通ったスープ。

コクがあるのにすっきり、

そしてボリュームがある。




ご存知の方も多いと思われるが

韓国で定食をオーダーすると

もれなく複数の小鉢とライスが付いてくる。

白菜キムチ、カクテキ、ナムルなどのおなじみの物や

生海苔、春菊の和え物、若布やモヤシの和え物など

バリエーションは豊富。

しかも辛くない。

食感を見極め調理された食材に

上品な油がまとい良い塩梅の塩加減。

一つだけ言わせてもらうとサラダのドレッシングが甘い。

しかしそこは甘辛文化なのであきらめるしかない。




さて焼肉である。

韓国で食事といえば焼肉である。

もちろん焼かなくてもその他の定食はあるのだが、

見た目は100%焼肉屋だ。

逆に言えば飯処には焼肉が常にある。

壷にタレと共に入ったカルビを

店の人がハサミで切っては焼いていく。

ちょい甘辛。

冷麺も甘い。

そういえばドレッシングも甘かった。

今後たまに出会うこの甘辛さに

サポートキーボードのアメリカ人は、

韓国を第二の故郷とした。

テリヤーキとかの甘辛文化は

アメリカ人にとっては

とても親しみがある味覚なのだろう。

ハンサムなのに残念な男だ。

甘タレ社会が世界を席巻する前に

私達は立ち上がらなければならない。




韓国レーベルの社長が楽屋に

トッポギとスンデを差し入れてくれた。

トッポギは餅みたいなものが

甘辛いタレにまぶしてある。

スンデは豚や春雨の腸詰で柔らかい食感。

内臓物が嫌いな人は気持ちが悪いかもしれないが、

臭みもそんなに無いし美味かった。

胡椒塩を付けて食べる。

ちょっと気持ち悪がる日本人を前に

韓国人スタッフはガンガン食べていた。

たこ焼き的な立ち位置で

韓国のファストフードと言った感じ。




飲みの後の締めもやはり韓国料理。

当たり前である。


誤解を恐れず言い切るなら

韓国には韓国料理の店しかない。

メキシコにもメキシコ料理の店しかない。

インドにもインド料理の店しかない。

そう考えると日本ほど

細かくジャンル分けされてる国は無い。

専門店が異常に多い。

ある意味世界一の飽食国家なのであろう。


さて深夜に入った韓国料理屋の肉チゲ。

韓国スタッフが連れて行ってくれるだけあり美味い!

もちろん小鉢、ライス(この店は古代米)も付いてくる。

このチゲに麺を入れてもいける。

韓国料理は肉のスープが美味いのでそれに麺を入れて

日本で売り出せば結構受けそうなんだが

いまのところそういう専門店は見たこと無い。

オリエント2号店としてどうだろうか。



ライブ終了後の打ち上げでは

韓国人スタッフが全員揃い盛大に肉を食らう。

韓国人の食事は皆、愉しげで良い。

「エネルギーは肉と酒と煙草から摂取するのだ!
明日の事も、車の事も、今日の反省も、
そんなの関係ないっぜ!」

最近の日本人には見られなくなった
熱さとパワーを感じる。
打ち上げ後は韓国レーベル社長の計らいで
(たぶん自分が飲み足りない)
2月極寒のマイナス10°Fの道端で
アイスクリームを放張りながら
社長行きつけのバーで痛飲。


みんな仲良く楽しい世界。

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