2010年2月25日木曜日

シンプルなカオス

あまり旅行に行く暇も無いのですが今年の夏はいつも野菜を送って頂いているお礼も兼ねて、
父親の故郷である山形に行ってきました。
オリエントスパゲッティでは東京に自家菜園を持っていますが東京のそれとは規模が違います。
オリエントの菜園はハーブや葉物はどうにか出来ますが、山形のは菜園じゃなくてもう立派な畑です。
それは生活の中の一部なのです。

何軒かある親戚の家には当然のように自分達で食べる分を賄えるほどの畑があり、食卓にはそこら辺の河原や道端で取れる山菜やら裏の畑で取ってきた野菜がズラリと並びます。
例えば今年はじゃが芋、トマト、茄子、南瓜、冬瓜、オクラ、胡瓜、玉ねぎ、長ネギなど、、、。
その野菜の旨い事と言ったらありません!
じゃが芋はくし切りにして素揚げし旨みをギュッと詰まらせて塩をかけて頂きます。
新しい品種のキタアカリというじゃが芋なんですが、ねっとりとしたその旨さは格別でした。
茄子、南瓜は天ぷらに、冬瓜は出汁で煮付けてその滑らかな触感を楽しみます。
トマトに顔を近づければ濃厚な青臭い昔のトマトの香りが、、、。
キンキンに冷やして齧ればその香りのままの甘酸っぱいジュースが口の中に弾けます!
オクラはオクラで図体も立派でピシッとした輪郭を持ち、煮付けても生で齧ってもその存在をアピールするわけです。
山菜は取った時に塩漬けにして保存しておき、食べる時に一日かけて塩抜きをします。
そのままお浸しにしてもいいし、薄めの出汁でコンニャク、油揚げなんかと一緒に炊いてみたっていいのです。
これがまた旨い!
山形のシンプルな山菜料理は昔から送ってもらい僕の家の食卓にも並んでいたのですが、
コリッとした触感と軽い粘りのあるその旨さは滋味溢れる大地の恵みを感じます。
胡瓜はもちろん生で齧っても良し、自家製の味噌や梅干なんかを使ったソースを付けてボリボリやっても良し。
冷えた焼酎なんか煽りながら、そんなシンプルな料理を食べていると東京に住んでいる事すらバカバカしくなってきます。
(そんな事言いながらも帰りの高速で東京の街並みを見た時にホッとしてしまったりするんですが、、、)
お米ももちろん旨くて今回は古代米といろいろな雑穀を合わせて炊いてもらったのですが言うまでも無くすこぶる旨かったのです。

イタリアの野菜はとてつもなく旨いのでシンプルな料理法しかないと言われますが全くその通りです。
ちょっとしたイタリアンレストランに行けばどのお店も日本で入手出来る最高の野菜を扱っています。
なぜなら単純にイタリアの野菜はそれだけで充分旨いので、
それを優秀なシェフの方が自分の料理をお客さんへ100%の状態で表現したいと思えばそうなっていくのは当然の成り行きなのです。
(もちろんその分お値段は張るわけですが今の日本の現状を考えれば仕方の無い事です。農薬を使わずに手間暇かけた野菜は高いのが当たり前で、その代金をどこまで払える人がいるのかにかかっていると思います。これは攻められて死んでも良いから軍隊を解散し、戦争をこれからの未来から無くしていこう!と同じくらいなかなか前に進まないレベルの話だと僕は思います。体質改善と同じ手法で、それぞれの意識の改革しかないのでしょう。でも多くの人がそのような意識を持てば相場と言うものは下がってくるのもこの世界のシステムなので、簡単なところだと消費者側の不買運動くらいしかないのではないでしょうか?オリエントスパゲッティではどうにかお店の分くらいは出来る限り自分らで作って値段的には折り合うように頑張っていきます!)

ちょっと話がそれましたがそんな野菜をダンボールに詰めてお店に送ってもらいました。
お店の入り口にその日ある直送野菜が書いてあるのをご存知でしょうか?。
例えば今(8/17現在)でしたら茄子、トマト、オクラ、じゃが芋、南瓜、胡瓜、バジル、ミントが東京と山形の畑で、もいできた野菜です。
それらは例えば<夏野菜の和風冷製スパ><ヴィシソワーズ><サラダ各種><チョコミントのジェラート>なんかに使われています。
やはり野菜は夏がメインです!

秋に入ると勢いも薄れてきますのでお早めにどうぞ!


2007年05月07日

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